「空中」で製造される北陸新幹線の巨大橋桁

道路またぐ高架は押し出して架ける

足場の上で巨大な橋桁が造られている福井高柳高架橋の北陸新幹線建設現場=福井市高柳1丁目

交通量の多い道路をまたぐ高架橋の工法とは?

2022年度末の北陸新幹線敦賀開業に向け、福井県内各地で工事のつち音が響いている。その一つが福井高柳高架橋(全長約2・6キロ)の整備が進む福井市北部の市中央卸売市場周辺。現場を訪ねると、コンビニがある交差点近くで軍艦のような巨大な足場が目に飛び込んできた。交通量が多い道路をまたぐ高架橋をこれからどう造るのか? その工法とは?

足場の上で何かを組み立てているように見えるけど、一体何だろう。北陸新幹線の工事をしている鉄道建設・運輸施設整備支援機構福井鉄道建設所を訪れ、西恭彦所長に素朴な疑問をぶつけると「長さ55メートルの橋桁を造っています。来年2~3月ごろ押し出し工法で架けるんですよ」と教えてくれた。新幹線が走る高さの、いわば“空中”で造り上げ、完成済みの橋脚の上にスライドさせるのだという。

橋桁の工法は、さまざまある。骨組みを組み立ててその場で仕上げたり、近くの作業スペースで造ってからクレーンでつり上げて架けたりしている。交通量が大きい道路をまたぐ場合などには、押し出し工法を採用するという。

橋桁の「押し出し工法」

この工法は足場の上で橋桁を造った後、ジャッキなどを使って前方にぐいっと押し出し、交差道路の向こう側にある目標地点の橋脚に到達させる。橋桁の先端に仮の桁(手延べ桁)をつけ、中ぶらりんにならないようにしながら慎重に作業を進めていく。

この場所で造られている橋桁の重さは、なんと約1500トン。実際に橋脚へスライドさせる作業は、夜間工事で3日ほどかけて行われる計画だ。福井高柳高架橋では、4カ所でこの押し出し工法が採用される予定になっている。

福井高柳高架橋の北側では、新幹線専用橋と県道橋の橋脚を一体化させた九頭竜川橋や、森田地区高架橋が整備されている。414メートルの橋を含めた全長は約1・5キロだ。福井高柳高架橋と九頭竜川橋、森田地区高架橋は20年3月に完成する予定。防音壁を備えた幅12メートル、高さ10メートルほどの高架橋が一本につながる。

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