関電総会、広い会場シフトはカラぶり 橋下氏も欠席、会社は「原発のおかげ」強調

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関電株主総会後、八木社長は大阪市内に場所を移して記者会見を開いた

前期の決算で過去最大の赤字に陥り、無配に転落するという厳しい経営状況が続く関西電力。同社の株主総会が6月26日、場所をこれまでの大阪府下から、神戸市中央区のポートアイランドにある、ワールド記念ホールに移して開催された。

業績が急悪化したことに加え、5月1日より家庭向け電気料金を値上げしたことから、総会出席者が過去最高だった昨年を上回る可能性があると会社側は判断。昨年よりも広い会場を確保する必要に迫られたためだ。

定刻の10時に議長を務める森詳介・関電会長が開会を宣言。冒頭、森会長から無配となったことへの陳謝があり、壇上の全取締役が一礼するところから総会はスタートした。監査報告とビデオ上映による前期の計算書類の内容報告を経て、八木誠社長が「対処すべき課題」を説明。その後、株主から事前質問を受けていた項目について、八木社長らによる一括回答に進んだ。

原発は「引き続き活用したい」と答弁

原子力発電の必要性に関する質問への回答では、八木社長が「引き続き重要な電源として活用したい」「他の電源と比較して変動費が非常に安いため、安全、安定運転を行うことにより経済性は十分にある」と説明した。

また、電力システム改革に関しては、「発送電分離はいまだ懸念や対応が容易でない点があり、専門家や事業者の意見を踏まえた十分な検証と、問題が生じた場合は柔軟な見直しが必要」と慎重な姿勢を示した。

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