星野源「非イケメン」なのに絶大な人気の理由

「逃げ恥」が好評!「才能なし」なんて関係ない

これは言わば、「“見た目のヒロインは新垣さん、心のヒロインは星野さん”という形で棲み分けされている」ということ。『逃げ恥』は、「天然で奥手な女性と、クールなツンデレな男性」というステレオタイプなキャラ構成でないところが、男女を問わずウケている理由の1つなのです。また、現実社会でも“押しの強い男前”より“当たりのソフトな優男”が好まれるようになりつつあることも、人気に影響しているのでしょう。

そんな“心のヒロイン”平匡という役に、星野さんの静的な佇まいがジャストフィット。ジャニーズ系の正統派イケメンや、EXILE系のワイルドマッチョにはない、「手に届きそう」な親近感とほほ笑ましさに好感を抱いている人が多いのです。

しかし、星野さんの素顔は、単なる“当たりのソフトな優男”ではありません。そのメンタリティと行動力には、目を見張るべきものがあります。

「才能がない」からマルチトライ

著書を見る限り、星野さんの肩書きは、「音楽家・文筆家・俳優」。多彩と言えばそうなのですが、本人からしてみれば、「やりたいことをやっている」だけであり、「自分が凄い」とも「才能がある」とも思っていません。

著書『働く男』の中で、「才能があるからやるのではなく、才能がないからやる、という選択肢があってもいいじゃないか。そう思います。いつか、才能のないものが、面白いものを創り出せたら、そうなったら、才能のない、俺の勝ちだ」とつづったように、固定観念にとらわれない自由なメンタリティを持っているのです。

ただ、「才能がない」と自覚している分、ロケットスタートは狙いませんでした。20歳で初めて結成した『SAKEROCK』は、「声に自信がないからインストバンドにした」というネガティブを含む決断だったのです。その後、シンガーとして活躍できたのは、「歌が下手でも、大事なのは『歌う』こと」という考え方に変わったからであり、「決して自信がついたからではない」のが、いかにも星野さんらしいといえるでしょう。

また、文章に関しても著書で、「『才能がない』と言われ続けたけどあきらめず、知人に編集者を紹介してもらい、頼み込んで仕事をもらった」とつづっていました。なかでも、うならされたのは、「事務所には『直接こんな仕事が来た』と言いながら、実際は自分で営業をしていた」という良い意味での二枚舌。小さいスペースの記事から、徐々に文字数が増えて連載になり、エッセイ集の出版に至ったわけですから、草食系の見た目からは想像がつかない行動力を秘めているのです。

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