バーナンキ「出口戦略」の真相 髙橋洋一が斬る! FRBとアベノミクスの俗説
議長が代われど、FRBは変わらず
――議長が変わると、FRBの政策も大きく変わったりするものでしょうか?
それはないと思います。バーナンキのときも、そんなにすぐに変わったりはしませんでしたからね。
お役所だからなかなか変わらないっていうのとは、訳が違いますよ。
むしろ、FRBのボードメンバーがそれぞれ一流の専門家ですから、議長が変わったくらいでは、コロっと意見を曲げたりしないということです。それが本当のプロフェッショナルというものですよね。専門家はボスが何を言おうと、「私はこう思う」という持論があります。
ボスが変わってすぐに意見を変えるというのはサラリーマンです。
トップが黒田さんに変わっただけで、ガラっと方針を変えた日本銀行なんて、その典型ですよね。日銀審議委員たちはたった1カ月のうちに、何の説明もなくいきなりスタンスを変えました。それはボスが変わったからです。
こんなことって本当は中央銀行であってはいけないことですよ。逆に言うと、彼らには何の専門性もなかったということが、それではっきりしたわけですが。
(写真:西村康)
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