異次元緩和から3カ月,インフレ期待は上昇したか

市場動向を読む(債券・金利)

日銀新体制発足は3月。直後の「4.4異次元緩和」から、はや3か月が経過(撮影:尾形 文繁)

日本銀行は4月4日、アベノミクスで「第1の矢」と位置付けられた大胆な金融緩和政策として「量的・質的緩和」の導入を決めた。それからはや3カ月になろうとしている。これを機に、鳴り物入りの大胆緩和が所期の効果を発揮しているのかどうか、検証してみた。

脱デフレへ、インフレ期待に働きかける緩和政策

まずは大胆緩和のレジーム(枠組み)を確認しておこう。

政策目標は『消費者物価の前年比上昇率を、2年程度の期間を念頭に置き、できるだけ早期に実現する』こと、すなわち宿痾となっているデフレからの脱却だ。

操作目標は政策金利(=無担保コールレート翌日物)からマネタリーベース(=日銀券発行高+貨幣流通高+日銀当座預金残高)にチェンジした。日銀は、それが『年間60兆~70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う』と宣言。そして、昨年末に138兆円だったマネタリーベース残高は今年末に200兆円、来年末には約2倍の270兆円に達するとの見通しも提示した。ゆえにこれは『マネタリーベース倍増計画』と称されている。

主な調節手段は長期国債の大規模かつ無期限の購入。日銀は毎月、入札発行額の7割強に相当する7兆5000億円前後を市場で買い入れ、マネタリーベースの原資を市場に供給している。結果、同残高は6月21日現在で約171兆円と順調に積み上がり、異次元緩和の導入直前だった3月末から約25兆円増えた。

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