子どもを内定に導く6つの「親のアドバイス」 過保護は厳禁、子離れして側面支援に徹する

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この働く覚悟がないと、子どもが壁にぶち当たった時に、逃げ道を探して就職活動をやめてしまう。働く覚悟をしっかり持った学生で、就職できないなんてことは、まずない。

逆に「卒業して就職できなくても親が援助してくれる」「同居できるから住まいは心配なく、適当にアルバイトしていれば生活はできる」といったことを子どもに思わせるのはまずい。親が甘くても自立心のある学生なら問題ないが、そうでなければ就職しない、もしくはできない可能性がぐっと増す。

社会人と出会う機会を作らせる

2. 一般の社会人と働く経験をさせる

次にしたのは、機会があるごとに一般の社会人と出会わせたことだ。大学生同士だと、どうしても似たような価値観の人とだけ付き合いがちになる。また知らない社会人と話すことは、最初は何を話していいか分からず緊張するものだが、慣れてくるとどのように話していいかが分かり、普通に接することができるようになる。

就職活動は基本的に社会人の土俵で行うものである。その世界に慣れておくことが大事だ。

私がさらに2人の子どもに勧めたのは、外食やコンビニといった多くの学生がするアルバイトではなく、一般企業の中に入って、有給で比較的長期(数カ月程度)の仕事をすることである。しかも、1つの仕事だけでなく、複数の会社、複数の職種を体験することを勧めた。そうすると、自分がやる気になれる仕事がどのようなものか、自然と分かってくる。当初長女は営業という仕事に、やや敬遠気味だったが、実際にやってみると意外な面白さに気づき、営業という職種が就職の選択肢に入った。長男の方は、仕事を任されて自分の裁量で進められることにやりがいを感じ、それが可能な会社を志望するようになった。

なかなか触れることがない一般企業で、社会人とともに働く経験は、視野を広げてくれる。また、有給で一定期間働くことで、短期のインターンシップでは味わえない責任感と仕事の実態に触れることにもなる。

3. 最初に就職した会社がゴールではない

これは私の価値観でもあるのですべての親に納得してもらえるとは思わないが、「最初の就職先企業を決めることが人生を決める一大事ではない、とりあえず入れるところに入れば良い」というものである。

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