味の素のメンタルヘルス回復プログラム 早期の発見・治療・休業で必ず職場復帰

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休業期間中も一定レベルの所得を保障

――休業期間中の給与はどうなっているのでしょうか。生活が不安では治療に専念できないと思うのですが。

先ほど回復プログラムによる休業は3年間と話したが、その中身は制度上では異なる。1年間は欠勤、2年間は休職だ。そしてこの期間も一定レベルの所得が補償される制度が整っている。これらの手当があるので、休業期間中も生活に困ることなく療養に専念できる環境となる。

――最後にお聞きしたいのは発症していない社員への対策です。発症を抑える施策が必要ですが、どんなことをしておられますか?

味の素の健康推進センターは全国に6箇所あり、健康診断の実施後に全社員との面談を実施している。メンタルを含む問診票を全社員に配布し、記入した用紙を見ながら産業医9名と保健師11名が三千数百名全員とひとり30分ほどの面談をする。

この面談の中で問題があれば発見し、対処している。この面談が実施された経緯ははっきりしないが、2000年には実施していたから、すでに十数年の実績を持っている。

(撮影:尾形文繁)

 

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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