テレビ局の敵か味方か、ガラポンTVの衝撃 過去90日の全番組、スマホでいつでもどこでも

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実際、ネット上で盛り上がっている事柄の多くが、テレビ番組で取り上げられた人やモノに関連しています。ある番組について面白かったと2ちゃんねるやツイッターで話題になっていても、すでに放送が終了してしまっている番組は見ることができません。この点、ガラポンTV利用者は、たとえば「Facebookで友人が話題にしていたドラマを放送後に検索して視聴」することができます。面白ければ、次回放送はより高画質な家のテレビで見たいと思う。ワンセグ画質であることが、テレビの前へ視聴者を戻すことにつながっている面もあります。

面白い番組の発見につながるように、ソーシャルにも力を入れています。飲食店の口コミ情報サイト「食べログ」のように、番組レビューや評価を投稿できるサイトを作り、1日に保存される200~300番組の中から好みにあった面白い番組を発見できるようにしています。

利用者は1日平均7本のテレビ番組を視聴

――利用者の実態は?

ガラポンTVの利用者は1日平均7本のテレビ番組を視聴しています。利用者のほとんどが、働き盛りの30~50代男性です。こうした数字が表しているのは、放送時間に合わせてテレビの前にいることができない人に、いつでもどこでも気軽に、簡単にテレビ番組に触れられる環境を作れば、テレビ視聴者を増やすポテンシャルはまだまだあるということだと思います。動画サイトの「Youtube」で人気の投稿動画にも面白いものはたくさんありますが、テレビ番組のコンテンツとしての力は圧倒的ですから。

――利用者にさまざまなサービスを開発してもらう取り組みも、進めていると聞きます。

たとえば、2ちゃんねるの各番組の実況板でのコメントが盛り上がる場面から再生する機能や、にこにこ実況アプリとガラポン画面を組み合わせて、コメントと番組を一度に楽しめるサービスなど、さまざまなものが生み出されています。利用者発信のテレビ番組の新しい楽しみ方が、今後も出てくるでしょう。

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