「下請けいじめ」、公取委はどう解消するか

2015年度は公取委の指導件数が過去最多に

「下請けいじめ」などを防ぐために(撮影:梅谷秀司)

発注者側が取引上の優位な地位を利用して、不利な取引条件などを下請け会社に押し付ける「下請けいじめ」などを防ぐために、公正取引委員会(公取委)が下請け取引の適正化を進めている。

公取委は10月26日、下請法の運用基準の改正案を発表し、案についてのパブリックコメント(意見募集)を11月24日まで行う。議論のポイントを下請法に詳しい大東泰雄弁護士に聞いた。

下請法が改正されるのではないが…

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

――下請法が50年ぶりに見直されるといった報道もあるが、法改正ではないのか?

下請法そのものではなく、公取委が策定した運用基準(下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準)の見直しが予定されています。パブリックコメントの募集と検討が終了したあと、年内にも成案が公表される見通しです。

運用基準の改正案においては、これまで66事例しか掲載されていなかった違反行為事例が、134事例に大幅に増加されました。

また、特に親事業者が違反しやすい事例が追加されており、親事業者にとっても、下請事業者にとっても、下請法の具体的内容をよりイメージしやすいものになりました。

たとえば、親事業者が、下請事業者に対し、単位コストの低減効果がないのに、一定の納入金額を達成した場合に「達成リベート」を振り込ませることが、下請法で禁止された「減額」にあたるといったケースです。

こうした違反事例が大幅に加わったことで、事業者による下請法コンプライアンスが推進されるとともに、当局の摘発においても有用なツールになると思われます。

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