本当の格差は「無形資産」によって生まれる

リンダ・グラットン氏、安倍首相夫人と共演

「100年時代の人生戦略」について語り合ったイベントの様子をお届けします
このほど、発売2週間で7万部を突破し話題となっている『ライフ・シフト~100年時代の人生戦略~』著者、リンダ・グラットン氏が来日。10月27日、東京・大手町で講演と日本の有識者を迎えたパネルディカッションからなる来日イベントを行った。
人生100年時代の生き方・働き方における新しいビジョンを示した本書を、長寿大国・ニッポンはどう捉えたのか。
パネルセッションでは、公務のほか社会活動など多彩な活躍で知られる安倍昭恵首相夫人のほか、気鋭のミクロ経済学者・安田洋祐大阪大学大学院准教授、人材サービスの成長企業・groovesの池見幸浩代表、そしてモデレーターには『AERA』前編集長の浜田敬子氏を迎え、「100年時代の人生戦略」について語り合った。本イベントのリポートをお届けする。

変わらない社会にネガティブな印象を抱いていた

誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします

浜田 敬子(以下、浜田):皆さん、こんばんは。私はこれまで『AERA』編集長として取材を続けてきて、長時間労働や仕事と育児の両立、女性がなかなか活躍できないなど、変わっていかない社会にネガティブな印象を抱いていました。こんな社会では「長寿はリスクでしかない」と思っていたのですが、『ライフ・シフト』は非常にポジティブで、目からウロコが落ちました。そして自分もこんなに長生きするのかと驚きました。まずはパネリストの皆様に、簡単な自己紹介と読後の感想をお聞かせいただけますでしょうか。

池見 幸浩(以下、池見):人材採用のサービスを提供しているgrooves代表の池見です。3年前に出版されたグラットンさんの『ワーク・シフト』の中に、「職業生活において最も変革を与える事象は、産業革命でもインターネット革命でもなく、寿命が延びることだ」というピーター・ドラッカーの言葉が載っていましたね。『ライフ・シフト』は、これから多くの人が長寿を迎える時代の指南書であると思いました。

安田洋祐(やすだ ようすけ)/経済学者。大阪大学大学院経済学研究科准教授。2002年東京大学経済学部卒業。2007年プリンストン大学よりPh.D.取得(経済学)。政策研究大学院大学助教授を経て、2014年4月から現職。専門は戦略的な状況を分析するゲーム理論。主な研究テーマは、現実の市場や制度を設計するマーケットデザイン

安田 洋祐(以下、安田):大阪大学でミクロ経済学を教えている安田です。『ライフ・シフト』は、これからの私たちの人生における重要な情報が「見える化」されています。年齢の違う3人の人生のシナリオが描かれ、ともすれば複雑になりがちなキャリア形成や貯蓄などのことが、非常にわかりやすく具体的に示されていると思います。私たちにとって、これからの人生を変えていくための非常に良い羅針盤になります。

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