最高にポジティブになれる!哲学の思想3選 「超人的解釈」できっと幸せになれる

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さらに、幸福になるには幸福な気分を先取りする必要があります。雨が降ってきたときに「また雨か……」と不満をもらせば、ますますいやな気分になります。疲れた時に「疲れたー」といえばよけいに疲れてしまうのです。

そこで、アランは「上機嫌法」をすすめます。何に対してもポジティブに上機嫌でいるように努力するという方法です。雨が降ってきたら「ちょうどいい湿りぐあいだ」とか、疲れても「ここちよい疲れだ」というように言い換えればよいのです。できるだけよい方向に考えて機嫌よくしていれば、周りの人も幸福になっていくというわけです。

このように、幸福になるには努力が必要です。「あなたは絶対に幸福にならなければいけない」というアランの言葉は心に響きます。

ひねくれずに素直な力を発揮する方法 

「おれの考えは正しいのに、この会社はおかしいぞ!」「私のやり方でいいのに、誰も理解してくれない」「自分は誤解されている。本当の私をわかってくれない」なんて腹が立つ時がありますよね。でも、ニーチェによれば、それは「本当のこと」があると思い込んでいるからこそ湧き上がってくる不満です。

ニーチェは誰にとっても正しい真実など存在しないといいました。これは「ニヒリズム」と呼ばれます。では、正しいというのは何なのかというと、「自分がそう思っていると元気が出る」ことです。つまり、私たちが何かを真実であると確信する根拠は、論理的でもなんでもなくて、「それを信じていると生きていきやすい」という考えをチョイスしているだけだというのです。元も子もないことを言ってしまった人。それがニーチェです。

自分は他人が間違っていると思うし、向こうも同じことを思っている。でも人はみな、正しいことはただ一つでありそれを当の私がつかんでいると思いたい。だから、上司が悪い、同僚が悪い、仕事が向いてない、会社が悪いなどなど外側の世界のあり方に文句を言います。ニーチェに言わせれば、それは後づけの理屈で別に正しいわけでも間違っているのでもない。自分がそう言いたいだけ。みんながそう思っていますから、自分が上に立ちたいという気持ち(力への意志)がぶつかりあいます。

そこで、ニーチェは視点変更が必要だと説きました。「ホントウのことってなに?」と問うのではなく「なぜ自分がそれをホントウだと思いたいのか?」と問いなおせというのです。

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