ソニーの中間営業益が44%減になった理由 電池事業譲渡に伴う328億円の減損が響く

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 11月1日、ソニーの2016年4─9月期連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前年比44.9%減の1019億円となった。半導体分野の損益悪化に加え、電池事業譲渡に伴う328億円の減損計上が響いた。写真のロゴは成田国際空港で撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - ソニー<6758.T>が1日発表した2016年4─9月期連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前年比44.9%減の1019億円にとどまった。半導体分野の損益悪化に加え、電池事業譲渡に伴う328億円の減損計上が響いた。

半導体分野の営業損益は477億円の赤字だった。前年同期は668億円の黒字で、第1・四半期に計上したカメラモジュール関連の減損に加え、為替の影響やイメージセンサー在庫の評価損などが損失を拡大させた。

先行きに自信

ただ、吉田憲一郎副社長兼最高財務責任者(CFO)はスマートフォン向けイメージセンサーについて「足元の需要は中国メーカーを含め強い状況だ」と指摘。「来年に向けての引き合いも総じて強い」と先行きに自信を示した。

これに伴い、通期のイメージセンサーの売上高予想を前年比2.5%増の4900億円(従来4800億円)に上方修正。通期の半導体分野の営業赤字幅も640億円から530億円(前年は145億円の黒字)へと縮小させた。

全体の売上高は前年比10.8%減の3兆3021億円だった。

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