糸井重里「楽しいからこそ、仕事はできる」 糸井さんと、これからの働き方を考えてみた(上)

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
1998年の創刊から、「ほぼ日」は1日も休まずニュースを更新し続けてきた 
糸井重里さんが主催する、「ほぼ日刊イトイ新聞(略称:ほぼ日)」が今年6月で15周年を迎えた。その記念として現在、渋谷のパルコミュージアムで「はたらきたい展。」が開催されている。展示会場で糸井さんと一緒に、これからの時代の新しい「はたらきかた」について考えてみた。

「働く」ことを、もみ直す

――このインタビューの前に「はたらきたい展。」を1時間かけて見て回りました。

この展覧会、文章が多いので、読んでいると止まっちゃいますよね。ちょっと盛りすぎじゃないかなあ。長すぎませんでした?

「ほぼ日」のエッセンスがつまった展示会。6月17日(月)まで渋谷パルコミュージアムで開催

――ぜんぜん、そんな感じはしなかったです。おもしろかったです。

そうですか。じゃあ、よかった。

――「ほぼ日」が今日6月6日に15周年を迎えられて、いまあらためて「働くこと」にフォーカスされたのは、なにか理由があるのでしょうか。

仕事をしていくなかで、やっぱり人が大事だなと思ったんです。昔だったら、どこの会社とつながりがあるとか、どこに工場を建てるとか、そういうことがすごく重要だったんですけど、そんなことよりも、どのような人に会うか、どのような人が仲間になるかがよっぽど大事だって、ずーっと感じていたんです。

どの企業もきっとそうなんですね。

一方では、いろいろな企業のなかで「ここで働いても、どうなんだろうなあ……」って悩んでいる人たちが、ほかの企業に動きにくいじゃないですか。人も仕事場も、需要があるのに滞っていますよね。

――動きたい人がいっぱいいるのに動けない。

そう。それで、あんまり型にはめないで、「働く」ということを1回、もみ直してみようか、って考えたんです。

――もみ直す。

マッサージですね(笑)。この展覧会は理論立ってないですからね、なにも。「こうすればいい」って書いていません。

――「どうしろ」とか、おっしゃりたいわけではない。

いろいろな仕事をしている人たちがぽろっと言った一言がきっかけで、なにかツボが刺激されて、いい方向に動き出すかもしれない。だから、マッサージなんですよ。

次ページみんな催眠術にかかっている
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事