30歳バツイチ女医は「カネと男」に困らない 東京カレンダー「新・婚活事情」<13>

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唐突ですが、「女医ブランド」の価値は、婚活市場において非常に高いものです。絶対数が少ないのであまり知られていないかも知れませんが、簡単に言えば、女医はモテる。

どんなに外見に恵まれない女でも、医学部にさえ受かれば、よっぽどの変わり者でない限り、ほぼ100%、医者同士なら結婚することは可能です。医者のコミュニティは、狭くて、独特だから。もし、平均以上の美人だったら、それはもう、圧倒的に勝ち組の人生を歩んでいける。

将来私に娘が産まれて、モテない顔立ちをしていたら、絶対に女医になるように勧めると思う。そうすれば、少なくとも、お金と男には困らないで済むから。そんな女医コミュニティの中で、私の周りは、やはり勝ち組の才色兼備の女たちで溢れていました。

結婚に乗り遅れるのが、我慢できなかった

彼女たちが結婚相手を物色する年齢に差し掛かった頃、私はのんびりと、年上の開業医との不倫に浸っていました。

別に、「彼」に夢中になっていたわけではありません。ただ、背伸びをして大人の世界を覗いている自分に自惚れていたんです。女医でなくても、そういう女は、東京には沢山いますよね。

しかし、仲良しグループの過半数が既婚者となったとき、「どうしよう、残り物になりたくない」と、ただ強く思いました。どうして、あんなに焦ってしまったのでしょう。今思えば、そんな必要、全くなかったのに。

たぶん、それまでの人生が、順調過ぎたんです。私は一度も道を外したことのない、優等生でした。高校受験、医学部受験、安定の高収入。自分で言うのもなんですが、私の履歴書は、見事なまでに輝かしく、完璧なものです。

だからこそ、不倫という行為によって、女医仲間の2歩も3歩も後ろにいる自分に気づいたとき、そんなポジションが、どうしても我慢できなかったのかも知れません。

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