日経平均急反発、1万3500円台回復 引き締め観測後退や円高修正受け“暴騰”
東証1部のうち、1670銘柄(全体の97%)が値上がりとほぼ全面高。値下がりはわずか39銘柄(同2%)。7銘柄が変わらずだった。業種別にみると33業種のすべてが上昇。トップは輸送用機器(上昇率7.76%)、鉄鋼、ゴム、証券・商品先物までが上昇率7%以上の大幅高となった。
自動車関連で上昇目立つ
個別銘柄では、トヨタ自動車やホンダ、富士重工業などの自動車関連の上昇が目立った。円高の修正により、今後の業績改善傾向に大きな変化がないということが確認されて買い戻された格好だ。政府がメタンハイドレートの埋蔵量把握に乗り出す方針を表明したことを受けて、日本海洋掘削や三井海洋などの関連銘柄にも買いが集まった。
一方、下落が目立ったのは半導体の基板材料となるシリコンウエハ大手のSUMCO。2~4月期決算で純利益が減退したことが売り材料となった。三菱重工業は米国の原子力発電所向け蒸気発生器の故障で、原子炉2基が廃炉になる見込みとなったことで、米国電力会社から損害賠償請求を受けるとの懸念から下落した。
本日は寄り付き値を一度も下回ることなく、グングンと勢いを増して上昇した。先週までに続いた大幅下落の反動という側面もあるが、1日の上げ幅としては、リーマンショック後の2008年10月30日に記録した817円以来、4年8カ月ぶりの大きさということもあり、「相場の方向転換を示す底入れの動きを示した可能性もある」(国内証券)との声が聞かれた。