「ドラフト1位」で成功する人としない人の差

失敗や挫折を糧にできなければ潰れるだけだ

今年のドラフト会議も悲喜こもごものドラマが繰り広げられました(写真:Graphs / PIXTA)
プロ野球の新人選手選択会議、通称「ドラフト会議」が今年も開かれた。毎年繰り広げられる悲喜こもごものドラマ。これからの入団に向けて、特に各球団のドラフト1位で指名された選手の注目度は高い。
東北高校時代には「ハマの大魔神」佐々木主浩さん、法政大学では西川佳明さん(元南海ホークス)、猪俣隆さん(元阪神タイガース)、プロでは野茂英雄さん(元近鉄バファローズ)、コーチになってからは筒香嘉智選手(横浜DeNAベイスターズ)など多くのドラフト1位の「前」と「後」を見てきた中根仁さん。プロ選手のセカンドキャリア支援を行っている中根さんは、拙著『期待はずれのドラフト1位』において「ドラフト1位のその後」を語っている。
あのドラフト1位はなぜ成功したのか。そして、あのドラフト1位はなぜいい成績を残せなかったのか? 歴史に名を刻んだ選手には共通点があり、また満足な結果を残せなかった選手にも通底するものがある。プロ野球で15年間プレイした中根さんだからわかる超一流と一流になれなかった選手の「差」――。

プロとアマチュアの間には大きな壁がある

――中根さんは東北高校時代に甲子園出場、法政大学時代にはリーグ優勝を果たし、1988年ドラフトで近鉄に2位指名されました。プロのレベルはどのように感じましたか。

東京六大学で他大学のいいピッチャーと対戦してきましたが、プロはレベルが違っていました。バッターのスイングスピード、打球の速さ、飛距離……すべてがすごすぎて、「俺はこんなところでやっていけるの?」と衝撃を受けました。自分がバッティング練習をしても、打球は前に飛びません。周囲からは「あいつ、大丈夫か?」という目で見られました。

――期待されて入団した選手が受けるプレッシャーは相当なものなのでしょうね。

ドラフト1位で入団した選手は最初チャンスをもらえますが、まわりは「今年のドラ1はどうだ?」という目で見ます。ファンも選手もスタッフも。まだ実力が伴っていないのに1位で入った選手はプレッシャーに押しつぶされることもあります。実際に、プロの壁にぶち当たったとき、ドラフト1位のプレッシャーが重なるとつらいでしょうね。

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