ケンタッキー、調理を「見せる」新型店 “こだわり”強調、マックやコンビニに対抗

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足元での日本KFCの業績は苦戦が続いている。前2013年3月期の業績は、売上高が858億円(前期比2.6%減)の小幅減収となり、営業利益は23.9億円(同0.2%増)とほぼ横ばいだった。

既存店売上高は前期比95.9%と3期連続のマイナス成長に沈んだが、期末にかけて広告宣伝費用や、ポイントカード「ポンタ」などを利用したCRM(顧客情報分析)関連費用等を切り詰めることで、営業利益については何とか横ばいを維持した。

販促キャンペーン連打でも、集客効果いま一つ

日本KFCは昨年、創業者カーネル・サンダースの手記を活用したイベントや、オリジナルチキン食べ放題といったイベントを連打。また、昨年10月末から販促のために利用を開始したLINEでは、「カーネルおじさん」のスタンプが受け、会員数が5月末時点で540万人を突破している。

ただ、こうした取り組みも、実際の集客には大きく結びついていないのが現状だ。

今2014年3月期の業績も、前期に膨らんだ広告宣伝費やCRM関連費用は高水準が続くため、営業利益はほぼ横ばいの24.1億円(前期比0.6%増)と苦しい展開だ。既存店売上高はプラスを見込むものの、4月の実績は91.4%と大幅な前年割れ。5月も「あまりよくない」(渡辺社長)状況で、苦戦が続いている。

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