企業が新卒採用に投じる「1人50万円」の中身 ナビ掲出料や説明会参加費用はいくらなのか

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ただ当然、企業によって採用費のかけ方に差があり、1人当たり採用費が数十万円程度の企業もあれば、採用に積極的で100万~200万円かける企業もある。採用人数が多ければスケールメリットから1人当たり採用費は抑えることができる一方、「優秀な理系学生を数人だけほしい」といったように、少数でも優秀な人材を集めたい場合は1人当たりの単価もあがってくる。さらに求める人材層だけでなく、企業の知名度によっても「人が集めやすい」「集めにくい」というのもある。その額は企業の環境や採用戦略によっても異なる。

ただ、この平均採用費を逆算すれば、各社のおおよその規模感が見えてくる。20人規模で採用する企業であれば、20人×50万円で約1000万円、200人なら、200人×50万円で約1億円、というのが目安になるだろう。

ではその中身はどうなっているのか。マイナビが明示している採用費総額は、就職情報サイトや新聞などに出す広告費のほか、ホームページの作成費用、DM発送費、会社説明会や面接費用といった採用経費、さらには内定後の内定者に対する懇談会などの内定者フォローの費用も含めた総額としている。平均で見ると、そのうち半分以上が広告費に割かれており、15%程度が内定者フォローなど内定後の費用に充てられている。

採用費の半分以上が広告費!

「20~30人を採用する企業の場合、リクナビやマイナビといった就職ナビなどへの掲出費用として、200万~300万円ほど使う。さらに合同企業説明会へ出展料などの費用が加わる。ホームページや入社案内などの制作費に200万~300万円ほど。会社説明会の会場費や入社試験、適性診断のための費用、交通費などの選考費用を合わせれば、総額は1000万~1500万円程度になる」(情報系企業の人事担当者)

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