「おっぱいバレー」などロケ地の倉庫が解体

北九州で昭和初期建設、多くの映画に登場

映画やドラマの撮影誘致に取り組む北九州市が「エース物件」としてPRに力を入れてきた経緯もあり、惜しむ声も(写真:ヴッピー / PIXTA)
当記事はqBiz 西日本新聞経済電子版の提供記事です

昭和初期に建てられたれんが造りで、綾瀬はるかさんの主演映画「おっぱいバレー」(2009年)などのロケ地として使われた北九州市門司区の「旧農林水産省門司食糧倉庫」が民間企業に売却され、解体が始まったことが18日、分かった。映画やドラマの撮影誘致に取り組む同市が、「エース物件」としてPRに力を入れてきた経緯もあり、地元関係者からは惜しむ声も上がっている。

昭和の面影 また消える

ショベルカーが入り、解体作業が進む旧門司食糧倉庫=18日午後、北九州市門司区大久保2丁目

九州農政局によると、門司食糧倉庫は1918年の米騒動を受け、国が全国に設置した米の備蓄庫の一つで、27〜28年に建設。れんが色の切り妻屋根と白いタイルの壁が特徴で、94年に倉庫として使用されなくなってからは、市が映画撮影地として売り込み、北九州が舞台のおっぱいバレーのほか、三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」(2008年)など多くの作品に使われた。

関係者によると、市は「重要な遺産」として、ここ数年売買交渉していたが、価格面や維持管理の難しさなどから断念。物流や精密機械輸送の「キャリムエンジニアリング」(東京)が今年8月、7億円で購入した。同社によると、解体工事は数日前に始まり、精密機械を組み立てる施設を建てる予定という。

旧門司食糧倉庫で行われた「おっぱいバレー」の撮影風景=2008年

同区にある映画資料室「松永文庫」の松永武室長(81)は「寂しい気持ちもあるが、時代の流れなのでやむを得ない。買った企業が門司の街づくりに役立つよう使ってくれることを期待している」と話した。

(文:押川知美)


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