インドで急成長、日産の凄まじい現地化 日産からの常勤赴任者はわずか6人

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日産とルノーそれぞれ独資の販売会社として「インド日産」「ルノーインディア」があり、RNAIはそれぞれの販売会社からの注文を受けて製造を行います。そのほか研究開発拠点「ルノー日産テクノロジー&ビジネスセンター」はルノーが51%、日産が49%になっています。すでにこの研究施設で4000人が働いています。

組織は極力、現地化する

――立ち上げてまだ3年の研究開発拠点に4000人とはすごい話です。RNAIの組織体制と日本人の赴任者は?

組織は極力現地化しています。私がトップで、副社長(DMD)がルノー・サムスンから来ている韓国の方で、そのほかは日産ですが日本人は少ないです。日産からの常勤の赴任者は合計6人です。工場の従業員数は派遣も含めて6000人です。

――この工場の規模で日本人赴任者が6人というのは、かなり少ないと思います。

インドに限らず、日産は基本的に赴任者が少ないです。6名ですからインド人が重要ポストに就くことになりますが、そういう意味では他の日系企業とは異なると思います。新車立ち上げなどのプロジェクト単位で来ている日本人社員を合わせれば40~50人くらいになります。

――日産のグローバル体制の中でRNAIは特異な存在ではあると思いますが、特別扱いしているわけではないということですね。アライアンス工場で働く工員の雇用関係はどのようになっているのでしょうか?

オペレーションは100%日産がやっています。つまり、工場従業員はすべて日産現地法人としての従業員です。

――なるほど。出資比率を抜きにして大ざっぱに言えば、日産工場で日産車とルノーOEMをやっているようなものということですね。生産能力拡大はどうなっていますか?

生産能力は20万台のラインが2本、合計40万台ありますが、昨年度の実績は約20万台で、今年度で約35万台にまで引き上げて、9割ぐらいの稼働率になる予定です。

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