顧客は東京へ?北陸新幹線に焦る関西財界 長野―金沢ルート開通で、東京―金沢は2時間半に

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リニアでも大阪は名古屋開通から「18年遅れ」

しかし、これらはいずれも、関西における“コップの中の争い”に過ぎない。近年、関西はビジネスでの地盤沈下のみならず、東京ディズニーランドや東京スカイツリーなど、観光の目玉も首都圏に奪われている。関西財界の危機感は強い。

押されているのは新幹線ばかりでない。次世代のリニア中央新幹線でも、関西圏は大きな痛手を被りそうだ。東京―名古屋間の開通(最速40分)が2027年なのに対して、東京―新大阪間の開通(最速67分)は2045年。名古屋との時間差は18年間もあり、「このタイムラグは大きい」(関西財界関係者)。その間、人の移動が東京-名古屋間に大きく集中することは、想像に難くない。

北陸新幹線やリニアが関西まで開通する頃、すでに今の現役経営者たちは一線を退いているだろう。その時、関西経済は、東京や名古屋との格差をさらに広げられてしまうのか。高速交通網の完成で浮き彫りになる、日本のもうひとつの側面である。詳しくは『週刊東洋経済』5月25日号の「沸騰!エアライン&ホテル」を、ぜひご覧ください。

大野 和幸 東洋経済 記者

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おおの かずゆき / Kazuyuki Ohno

ITや金融、自動車、エネルギーなどの業界を担当し、関連記事を執筆。資産運用や相続、年金、介護など高齢化社会に関するテーマでも、広く編集を手掛ける。大野和幸(X)

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