外国人投資家がついに日本株を買い始めた? 「7兆円売り越し」が一転7679億円の買い越し

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まずは現物市場だ。

現物市場
【売り手】
個人投資家・・・・2877億円
投信・・・・・・・ 435億円
信託銀行・・・・・ 278億円

【買い手】
外国人投資家・・・2805億円
事業法人・・・・・ 162億円

次に、現物に先物を加えたものが以下だ。
現物+先物市場
【売り手】
個人投資家・・・・3640億円
信託銀行・・・・・1235億円
証券自己部門・・ 291億円

【買い手】
外国人投資家・・・7679億円

となっている。「逆張り投資」を手掛ける個人投資家が売り越した一方、外国人投資家が大幅な買い越しとなった。

外国人投資家の買い越し額は想定外の高水準

外国人投資家の買い越しは、現物で6週ぶり、先物では2週ぶりとなる。「先物+現物で7679億円」という金額規模は、7月第2週の約1兆円(現物3511億円+6494億円)以来で、今年3番目の買い越し額(2番目は4月第3週の9033億円)である。

一方で、東証1部の売買代金は10月に入って2兆円台に一度も乗せていない。先物市場も、225先物の日中売買枚数は3-5万枚にとどまっており「商い活況」とはほど遠い状況にある。そのような閑散とした地合いのなか、外国人投資家がこれだけ日本株を買っていたことは想定外と言えよう。

市場では、個人投資家主体の相場展開は「ボックス相場」、外国人投資家主体の相場展開は「トレンド相場」と見る節がある。様々な投資主体が複雑に絡んでいる足元の状況下、この2パターンで区切るのはいささか大雑把な感はあるが、今年に入って「売り方の本尊」とも言われる存在だった外国人投資家が大幅な買い越しに転じたことは、注目ポイントだ。

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