長引く日本の不妊治療
患者の負担を軽くするには

不妊治療薬分野で世界のリーディング企業として君臨する医薬品企業メルクセローノの願いは「より多くの人たちの『子供を持ちたい』という夢が実現すること」。6組に1組(注1)の夫婦が不妊の検査や治療を受けている(2010年出生動向基本調査)という日本でも、不妊治療は同社の重点領域となっている。今春、大阪市中央区に春木レディースクリニックを開院した春木篤院長に“不妊大国”日本の不妊治療現場の実態をうかがい、負担が重いとされる不妊治療で何が大切なのか、を考えた。
春木篤院長

日本の不妊治療は、欧米に比べて治療期間が長い。体外受精の出生児一人あたりの治療周期は、米国(注2)の3倍以上だ。治療が長引けば、患者の経済的、精神的負担は確実に増す。なぜ日本の不妊治療は長引いているのか。

春木院長は「これまで治療してきた方の約4割は40歳以上でした。日本は諸外国に比べ、不妊治療を受ける方の年齢が高くなっています」と指摘する。年齢が高ければ、体外受精を行っても妊娠率は低くなる。「治療の繰り返しが増えるので、治療周期は多くなりがちです」と言う。

30代後半に進む卵子老化
40代なら専門医に相談を

年齢とともに妊娠率が低下する主な原因は「卵子の老化」だ。女性が持つ卵子の数は37~38歳ごろから急激に落ち込む。この事実は最近、ようやくテレビ番組などで取り上げられるようになったが、まだ広く知られているとは言い難い。つまり、卵子の老化に関する認知不足が、不妊治療の開始年齢を遅らせ、治療周期増という重い負担を招いている。

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