駅に「ポケモン」が出現!法的問題はあるか 誘客にもなるが歩きスマホ事故の原因にも

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「ポケモンGO」のサービス開始以来、歩きスマホの危険性に対する注目がさらに高まっている(写真:bee/PIXTA)

一時期に比べるとだいぶ落ち着いたようだが、今さらながら「ポケモンGO」について言及したい。

「ポケモンGO」は、スマホ画面上の地図に現れるポケモンをモンスターボールで捕まえたりバトルをしたりするゲームである。この原稿を書くにあたり私も登録をしてみたが、このような地図と組み合わせるゲームをよく作ったものだと感心した。「隠れているポケモン」という表示が出れば私でも探したくなる。

「ポケストップ」や「ジム」を設定された施設などでは、人が集まることになり来客数の増加や売り上げ増加などの好影響がでているところもあるようである。しかしその一方、否定的な話も浮上しているようである。神社仏閣では「ポケストップ」や「ジム」を拒絶するところや、深夜閉鎖の駐車場では、閉鎖時間を経過後に車ごと駐車場に取り残された人もいたという話もあった。

「ポケモンGO」が原因の一つという事故も起きている。鉄道駅においても、構内放送や掲示物で、歩きながら位置情報を利用したスマホゲームをやらないように、という注意喚起が目立つようになった。

ポケモン出現が負担になる場合も

もともと、少し前から鉄道駅でのものを含め、いわゆる「歩きスマホ」の危険性は指摘されていた。「ポケモンGO」が「歩きスマホ」の危険性をどれだけ高めたか分からないが、駅構内の注意喚起が増えたということはその危険性を否定できないのであろう。

また、「ポケストップ」や「ジム」が設定されたり、「ポケモン」が出現したりするところは事前に運営会社から施設等へ通知があるわけでもなく、運営会社が独自に設定しているようである。お客が集まってそれにより経済効果を得ているところはいいものの、想定外の訪問者に悲鳴を上げているところもある。他のお客への迷惑防止や安全確保の点で負担が増加しているところもあるようである。

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