パチンコ屋から、外資コンサルに転職できるか グローバルエリートがキャリア相談に回答!

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大学3年生になって選択肢が限られていることに気づく

「外資コンサルは実力主義で、学歴、職歴なんて関係ありませんよ」

満面の笑顔で、ハーバードMBAとイェール法学部卒のディレクターが、就職説明会に登場。学生にプリントを配るアシスタントのT子は、“ご愛嬌”で大阪大学経済学部卒だ。

例年9月から3月の採用シーズンにかけて、リクルーティングを担当する各社のアソシエイトは、学生から「すべての学生に平等に門戸を開放している」という“博愛イメージ”を獲得するために躍起となる。

いきおい、特定の学校に対して開催するセミナーや、特定の大学生だけを招いたインターンには、白々しいまでに「正規の採用活動とは関係がありません」とただし書きが付けられている。

これを本気で信じる純粋無垢な子羊が、おそらく読まれないであろうエントリーシートを何千通と外資企業に送りつける……というわけでは、実は決してない。あらかじめ彼らはあきらめている。そしてこれが寂しく、厳しい現実なのである。

実際、外資コンサルに送られてくる履歴書は、おなじみの大学に集中している。いわく、「どうせ大学名で切られている」という認識が学生間に広く浸透しているのだ。

現実は厳しい~強化・固定化される学歴の壁

「最もいい大学に入っていい会社で出世することが幸せとは限らない」という“場合分け・確率を無視した青臭い議論”は、われらが「東洋経済オンライン」には存在しないが他の経済誌に跋扈する、無責任なコラムニストの皆さんにお任せする。

現行および未来も継続すると思われるグローバル資本主義社会で、その社会活動の主体たる企業を選択する自由を増やし、かつ上級幹部に出世する実力と機会を増やすには、無理してでもトップスクールに入ることが実現確率を高める(別にこれが幸せへの道だとは決して申し上げておらず、選択肢を広げる確率論の話だと御認識いただきたい)。

しかしながらこの競争社会の常識に対し一部の例外を血眼になって集め、無理やり一般化しようとする強弁は、テレビで“弱者の見方をする大人”を信じる純粋な子羊を、大量に就職氷河期に送り込んできた。

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