急成長「保険ショップ」は、いずれ淘汰の時代 アイリックコーポレーション社長に聞く

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――店舗の立地にはどんな特徴がありますか。

これまではビル上層階の「空中店舗」が多かった。費用対効果の面から、家賃の高い商業施設での立地にはこれまで慎重な姿勢だったが、直営店としては初めてとなる商業施設内での店舗を、JR山手線・大崎駅前の「大崎ニューシティ」2階に3月1日付で出店した。仕事帰りや買い物ついでに気軽に立ち寄っていただけるのが特徴だ。多くの方に知っていただけるよう、オープンに合わせて「保険クリニック」のロゴも一新した。

独自開発のシステムは同業他社にも外販

勝本竜二(かつもと・りゅうじ) 1964年生まれ、石川県出身。石川県立金沢錦丘高校卒。金融機関に就職後、「アメリカン ライフインシュアランス カンパニー」(現メットライフアリコ)に転職。1995年7月にアイリックコーポレーション設立。顧客、保険会社、代理店の「3者利益」の共存を目指して事業展開。趣味は野球で休日は少年野球を指導。歴史小説を愛読。尊敬する人物は、本多忠勝、直江兼続、関羽雲長。

――コンサルティング力を売り物にしています。

乗り合い代理店型の保険ショップは「大手4社」などと総称されるが、当社はコンサルティング力では追随を許さないと自負している。当社が業界で初めての保険ショップを出店したのは1999年6月だが、当時からシステム開発に力を入れてきた。

お客様が加入している生命保険の分析から必要保障額の算出、保険商品の比較から申し込みまでできる「保険IQシステム」を開発し、直営店とFC店に導入している。また、同システムの一部機能を切り出した「AS-BOX」は、保険商品の検索・比較や申込書を取り出すことができる業界唯一のシステムで、パソコンやタブレット端末で操作できる。AS-BOXは外販しており、他社の保険ショップでも使っていただいている。

他社は出店数を重視しているのに対して、当社は保険ソリューションでナンバーワンを目指している。直営およびFC、AS-BOXの供給先企業を含めた3つの合計で日本一を目指したい。すでに同業大手の「みつばち保険ファーム」では全店で「AS-BOX」を使っていただいている。AS-BOX導入など西京銀行との業務提携実現をきっかけに、銀行との関係も強めていきたい。

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