米国は絶好調だが、「欧州爆弾」炸裂に備えよ ぐっちーさんが読む、ちょっと先のマーケット

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「欧州爆弾」の炸裂に備えよ

ということで、このまま行く・・・という前提で行きますと、順調なアメリカとは逆に、この「欧州爆弾」は間違いなく炸裂します。その時の備えを皆様はされているでしょうか?

まさにギリシアやキプロスで起きたことが欧州全体で起きるとなると、その影響はかならずみなさんにもきます。たとえば、欧州の大手銀行が流動性確保のために2週間のバンクホリデーをやるわけです。日本の銀行だけが、のこのこ営業をしていれば世界中から狙い撃ちにされて、現金をむしり取られ、それこそ流動性を失ってしまいますから、こうなれば日本の銀行といえどもバンクホリデーにせざるを得ないはずです。その間、みなさん、お金がおろせなかったら大変なことになりませんか?

個人ならまだしも、中小企業で現金仕入れなどをしているところは「俺は悪くない」、と言ったところで、後の祭りであり、バタバタ行く可能性だってあるんすよ。
アベノミクス、とかいってバブルに乗って株を買っている場合ではない、と言うことを私は強調したいのです。世界はすぐそこに、流動性危機に陥る可能性を持っている、という程度のことは認識して頂きたい・・・ということです。

さて、日本は・・・・・

という話になりますが、日本は基本的にアメリカの成長及びその成果を一身に受けることができるほぼ唯一の国だと言えると思います。安倍晋三首相の政策にはさまざまな反論がありますが、とにかくアメリカと並走していくというのは、経済的にはとても重要です。

世界において、「日本人の論理で、日本人が騙されない唯一の相手はアメリカ人だ」、ということを、私はこの30年間で痛いほどわかっているので、無駄なことはせずに、アメリカに投資を集中する、という考え方もあるだろうと思っています。少なくともビジネス上でいつもルールが突発的に変わるどこかの国に投資をする、なんてことは私には考えられないのです。

ちなみに私は今シンガポールにおりますが、こちらの客家(はっか)の人々で中国本土に投資をしている人はほとんどいません。これ以上は言いませんが、それが現実なのです。

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