レクサスが開発を進めるスモールSUVの正体 パリショーで披露「UXコンセプト」を解剖

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これらの意欲的なデザイン処理が施された結果、クロスオーバーとしての力強いエクステリアに、低めの車高とクーペのようなドライビングポジションが、コンパクトなボディでありながらダイナミックな走りを予感させるパッケージとなっている。

特徴的なAピラーは、アルミ部材にフィン形状のポリカーボネイト材が接合されたシースルー構造とされ、エクステリア/インテリアの境界を感じさせない「広がり感」を演出している。そしてインテリアは、シャープで未来感溢れるイメージのフロントと、ソフトで落ち着きのあるリアのデザインにより、前後席それぞれが異なる趣とされた。

ヒューマンマシンインターフェイス技術を採用

前席は人間工学に基づいたドライバー主体のデザイン構造で、ホログラムなどを使ったヒューマンマシンインターフェイス技術を採用。3次元による先進的なドライビング体験を提供するという。一方後席は、寛ぎの快適空間を演出。さらにキャビン中心を縦に貫くコンソールや室内配色で、前後席空間の違いを際立たせたとのこと。

CセグメントのクロスオーバーSUVというカテゴリーは、まだ誕生して日が浅いにもかかわらず、国産車のほかにヨーロッパやアメリカ車までが群雄割拠のごとくしのぎを削る激戦区。しかも身内であるトヨタも「C-HR」を同じ時期にデビューさせている。

少なくとも現時点においては、生産化に関するアナウンスはまったくない。だが、これまでの歴代レクサス SUVよりも遥かに攻めたスタイルや観音開きのドア、あるいは未来的なインテリアなど、かなりコンセプトスタディ色が強いのも事実。もし生産化されるとしても、一定のプロセスを要することになるだろう。それでも、公道にその姿を現す日が待ち遠しい1台であることは間違いない。

(文・武田公実)

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