日経平均の上値メドは1万4601円 8日はトヨタ自動車の決算に注目

拡大
縮小

小型株のスピード調整に注意

例年、大型連休は鬼門とされ、それまでの上昇トレンドが変調することが多かったが、今年はそうしたジンクスを早々に打ち破った。日経平均株価はリーマンショック前の08年6月につけた高値1万4601円が目先の上値メドになるだろう。8日はトヨタ自動車の決算発表が予定されており、その内容や今14年3月期の会社予想などが短期的に相場動向を大きく左右しそうだ。

また、日経平均以上に激しく上昇しているのはジャスダック、東証マザーズなど個人投資家好みの中小型株である。特に代表銘柄であるガンホーオンラインエンターテイメント(ジャスダック上場)は時価総額が1兆円を超え、もはや中小型株とは呼べなくなってしまった。たしかにスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴン」(通称:パズドラ)の大ヒットにより業績の伸びは凄まじいが、こうしたゲームは飽きられると崩れるのも早い。

かつて2000年代前半にはコナミが「遊戯王」で、タカラが「ベイブレード」で空前の利益を上げた時期があったが、長くは続かなかった。流動性と激しい値動きをともに備えていることからデイトレーダー好みの銘柄といえるが、腕に覚えのある上級者でない限り、近づかない方が無難であろう。

「株式ウイークリー」編集長 藤尾明彦)
 

藤尾 明彦 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ふじお あきひこ / Akihiko Fujio

『週刊東洋経済』、『会社四季報オンライン』、『会社四季報』等の編集を経て、現在『東洋経済オンライン』編集部。健康オタクでランニングが趣味。心身統一合気道初段。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT