決算発表の本番突入、注目970社の狙い目 5月10日には400社近くが発表

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損保は5月20日に集中

5月16日からは、決算発表をする企業もぐんと減る。日本板硝子や佐世保重工業のような赤字見通し組も目立ってくる。監査が進まず、決算発表が遅れる企業も出てきそうだ。

その中で、5月20日に決算発表が集中するのは、損害保険各社。昨年は5月18日に決算発表した東京海上HDは、今年、さらに遅れる。同社は前々期の12年3月期、東日本大震災にタイの洪水もあり、純益は60億円にしぼんでいた。それに対して前13年3月期は、期初計画では、経常利益が2.9%増、純利益が17倍と急回復を見込んだが、ほぼその計画に沿う形で、1000億円を超す最終利益での着地が見込まれている。新年度の14年3月期も自然災害の発生が減少するとの前提で、利益の続伸が見込まれている。

ちなみに損保各社の決算発表が遅れる理由として、決算内容が細かく、再保険や自賠責保険などがあり、自社だけで決済が完結しないため、その情報収集に時間がかかる。さらに監督会計であるといった事情があるようだ。

(撮影・梅谷秀司)

 

山内 哲夫 東洋経済 記者

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やまうち てつお / Tetsuo Yamauchi

SI、クラウドサービスなどの業界を担当。

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