残念ながら相場は「下落方向」に向かっている ドイツ銀行の不安はいったん和らいだが・・・

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ドイツ銀行の不振はいったん後退した。だが昨夏の下落をズバリ的中させた筆者が日本株の下落予想を変えないのはなぜか(写真:ロイター/アフロ)

前々回の9月4日(日)付けの当コラム「日本株『上昇後に下落』の展開を見込むわけ」では、日経平均株価は目先上昇しようが、9月20日頃から下落基調に転じ、11月頃には1万6000円前後に下押しするだろう、と述べた。

残念ながら、相場はやはり下落方向に向かっている

その後、前回の9月18日(日)付のコラム「11月安値1万5000円を覚悟する4つの要因」では、見解を下方修正し、日経平均は目先の上昇がないまま下落基調に入ったと懸念され、「下落相場の発射台が低くなったため、11月の日経平均の安値は、1万5000円前後を想定せざるを得ない」と予想した。

そう考える理由は、再々度繰り返しても読者の方が煩わしいと思うので、詳しくは前回のコラムをご覧いただきたいが、1)米国株の高PER(株価収益率)の調整、2)国内企業の7~9月期決算内容の織り込み、3)日銀の金融政策が手詰まりとの認識、4)政治面からの米ドル安・円高のリスクを、要因として挙げた。

流れとしては、国内株価は、残念ながら見込んだ方向の下落相場に、じわじわと向かっているようだ。

「流れとしては」と述べたのは、最近は一つの方向に株価が下落し続ける展開ではなく、何度か株価が上振れする局面もあったからだ。結果として、大きく日経平均が乱高下する展開となり、投資家の方々も、目が回るような思いをなさったことだろう。

次ページこの間、ときどき株価が上昇した「三つの要因」
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