米議会、「テロ支援者制裁法」再可決の重み

オバマ大統領の拒否権を初めて覆す

 9月28日、米議会は、2001年の米同時攻撃に関して外国政府に対する損害賠償請求を可能にする法案を、オバマ大統領が行使した拒否権を覆して再可決した。写真はワシントンDCで1月撮影(2016年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 28日 ロイター] - 米議会は28日、2001年の米同時攻撃に関して外国政府に対する損害賠償請求を可能にする法案を、オバマ大統領が行使した拒否権を覆して再可決した。オバマ政権下で議会が拒否権を覆したのは初めて。

下院は賛成348、反対76で再可決。上院は先に賛成97、反対1で再可決していた。これにより「テロ支援者制裁法(JASTA)」は成立した。

法案はサウジアラビアを念頭に置いたもので、遺族などが外国政府を相手取り、損害賠償を求めて提訴できるようになる。

大統領は同法案について、米国の企業や軍関係者を巻き込む訴訟につながる恐れがあり、同盟国との関係を悪化させる可能性があると批判していた。

上院で先頭に立って法案可決への支持を訴えていたチャールズ・シューマー議員(民主党、ニューヨーク州選出)は「われわれは大統領の拒否権を覆すことを軽々しく考えているわけではないが、外交で不都合が生じるとしても、9.11の遺族による提訴を可能にすべきだ」とする声明を発表した。

オバマ大統領はこれまで11回拒否権を行使しており、いずれの場合もこれを覆すための賛成票が必要とされる3分の2以上に達しなかった。

米ホワイトハウスのアーネスト報道官は上院での再可決について記者団に「恐らく1983年以降で最も恥ずべき行為だ」と語った。

ゼネラル・エレクトリック(GE)<GE.N>や化学大手ダウ・ケミカル<DOW.N>といった大手米企業も法案に反対していた。

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