レーシック手術は安全なのか?危険なのか? 網膜剥離などの合併症は実際にある

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この手法、どこかで聞いたことがあると思ったら、キャッチセールスの手法でしたね。これらも医療法では違反行為に当たります。しかし実際には捕まることはあまりありません。それを長年の経験で知っている美容外科の経営陣は、図々しくも違法キャンペーンを続けているのです。

このため「近視が治せる夢のような方法」と最初はやし立てたテレビなどのメディアが、近年は手のひらを返したように、「レーシックは危険な手術」とレッテルを張っています。

本当にそんなに危険な手術なのでしょうか?

実は私は、このレーシック手術に開発段階から関わっていました。レーシックはエキシマレーザーと言う193ナノメーターの短い波長のレーザー波を使います。このレーザーはシリコンチップの加工用に開発されたのですが、0.25ミクロンというほんのわずかの深さを切ったり削ったりできるのです。これを人間の眼で応用できないかと始めたのがドイツのテオ・ザイラー医師です。彼の友人でもあった私は、アジア太平洋地域で初めてのレーシック手術の開発段階の参加者となったのです。

新しい手術は基礎実験や臨床実験を経て、慎重に人間の眼で行います。1992年にザイラー医師が世界で最初にレーシックを施行した患者さんは、失明した方でした。十分な説明をし、医科学の発展のためのデータを集めるボランティアとして協力されました。

日本で初めてのレーシック手術を行った

日本で初めてのレーシック手術は、1994年に私が横浜で開始しました。慎重に手術方法を開発し、患者さんにはよいことを説明する前に、まず可能性のある合併症の話など悪いことばかり話しました。患者さんにすれば驚いたことでしょう。しかし、何も隠すことなく正直に時間をかけて患者さんに説明したためか、とても信頼していただけて、私がレーシック手術をした患者さんは、すべての方が成功しました。

最初に私がレーシック手術を施行した方々は、現在では手術から22年も経過して、今度は白内障手術を受ける世代となり再来院されています。思えば当時は、レーシックが限られた本当の眼科外科医によって手術された、幸せな時期だったのです。

ところが、レーシックは近視が治せる夢のような方法だと話題になり、テレビや新聞の報道が続きました。私は夢のような方法などないと強調したのですが、人々の期待は加熱していきました。それでも眼科医だけが手術していた時代は問題がなかったのです。

やがておカネの匂いをかぎつけた美容外科系の施設が、突然に豊富な資金で宣伝を始め、患者を誘導してレーシック手術を開始し、多くの問題が起き始めたのです。

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