ロイホが「大人のスイーツ」に力を入れる事情 2013年から始めた「デザート改革」とは?

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ファミレスの中では高めの価格帯に位置する、ちょっと敷居の高いイメージがあるロイヤルホスト

ファミリーレストラン大手「ロイヤルホスト」のスイーツメニューがじわじわと人気を集めている。旬のフルーツを使った期間限定のスイーツが季節ごとに発売されており、SNS上でも「今回は何のフルーツを使うか」などとファンの間で話題に上るほどだ。

9月6日からは、いちじくとチーズをテーマにした、季節限定のデザート3種を発売。「いちじくのパフェ」(880円)、「いちじく&チーズプリンのプレート」(650円)、「大人のいちじく&ティラミス」(650円)などだ(すべて税抜き表示)。「この中でいちばん人気があるのは大人のいちじく&ティラミスです。ワイングラスに盛りつけたパフェは普通のパフェより小ぶりなサイズで、価格が手頃なのと、食後のデザートとしても食べられるということで、女性に人気です」(ロイヤルホスト戦略企画室・大神田華生留氏)。

サイゼリヤやガストの成長が目立つファミレス業界

いちばん人気の「大人のいちじく&ティラミス」

ロイヤルホストはファミリーレストランの中でも高めの価格帯に位置する、ちょっと敷居の高いイメージがある。

景気の回復感がなく、個人消費も伸び悩んでいる近年では、サイゼリヤやガストといったチェーンの伸長が目立つ。たとえばサイゼリヤの直近業績(日本店のみ、2016年3~5月期)は売上高831億6100万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は42億6600万円(前年同期比35.3%増)だ。

一方でロイヤルホストを運営するロイヤルホールディングスの直近業績(外食事業、2016年4~6月期)を見ると、売上高304億8700万円(前年同期比0.3%減)、経常利益は12億7400万円(前年同期比10.3%減)となっている。ロイヤルホスト既存店の減収や人件費率の上昇、原材料価格の高止まりなどが影響しているようだ。同じく同社が運営する「てんや」事業は好調で、これも、手軽で低価格なものに移行する消費傾向の表れだろう。

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