中学校教諭自殺、福井県で「公務災害」と認定

教員の長時間労働の実態

ようやく採用されて「頑張る」と言っていた矢先…(写真:Graphs / PIXTA)

現場教員の深刻な労働状況が明らかに

月160時間を超える時間外労働など長時間過重労働により精神疾患を発症、2014年10月に福井県若狭町上中中の教諭、嶋田友生さん=当時(27)=が自殺したとして、遺族の公務災害認定申請に対し、地方公務員災害補償基金県支部(支部長・西川一誠知事)は23日までに、公務災害と認定した。認定は6日付。

嶋田さんは4年間の臨時職員を経て14年4月、新採用で同校に赴任。学級担任や部活動の副顧問などを任されていた。嶋田さんの遺族が15年12月1日付で、公務災害を申請していた。

認定理由書によると、嶋田さんは長時間の時間外勤務で強度の精神的、肉体的負荷を受けて14年6月ごろに精神疾患を発症。発症前の4~6月は月128時間から161時間の時間外業務をしていたという。精神疾患と自殺との間に相当の因果関係があるとして、公務上の災害と結論づけた。

23日に父親の富士男さん(56)=美浜町=と弁護団が福井弁護士会で会見した。弁護団は「教員の長時間労働が社会問題となる中、学力体力全国トップクラスの福井県でも、現場教員の深刻な労働状況が明らかになったのではないか。一刻も早く是正しないと悲劇が続くことを危惧する」と指摘。富士男さんは「ようやく採用されて『頑張る』と言っていた息子が、なぜ半年もしないうちに死を選ばなければならなかったのか」と苦渋の表情を浮かべた。

同町教委の玉井喜広教育長は「亡くなった先生のご冥福をお祈りする。超過勤務の縮減を今後も検討していきたい」とコメント。県教委は「日ごろ熱心に取り組んでいた現役の教員が亡くなられたのは誠に残念に思う。教員の負担軽減に向け、業務の効率化やメンタルヘルス対策の充実などに努めていきたい」とした。 

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