デキないオトコの「やってはいけない」読書術 デキるひとの秘密は「読後の行動」にあった

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DFDNオトコの読後アウトプットは、読んだ事実の共有(≒自慢話し)に終始すること。「あの本、読んだよ」「~について書かれてた」「オモシロかったorイマイチだった」――以上。受験勉強や読書感想文と同じ、広がりに欠けるアウトプットです。努力に対する効果の大きさをビジネスの世界ではROIと呼びますが、まさに低ROIな読書法です。

デキるひとに読後の話しを聞くと、大きく2種類の行動を取っていました。

・試す

読書中メモしたデータや考え方、フレーズを実際に現場で試してみる。自分で実践して、「なるほど、こういうことか!」と知識を自分のものにする。

・会いに行く

本に感動したら筆者に会いに行く。驚きのアウトプットです。サイン会やトークショーに本を抱えて筆者に突撃し感想を伝える。筆者本人にとっても嬉しいもので、そこから交流が始まり新しいひらめきにつながることも。

デキる人は読後に行動する

筆者に会いに行くお作法には「はたらく女性のかていきょうし」でも実例があります。ネイルサロンに勤める女性から、本当は社会貢献の仕事をしたいんですと相談を受けたことがあります。彼女にはある社会起業家の本を紹介したのですが、その本を読んだ彼女は共感・感動して即本人に会いに行ったのです。

そして本人と会話をした時に、「社会貢献はネイリストでもできる!」とひらめいたそうです。2年後、彼女から届いたメッセージには「独立してネイルサロンを開業しました♪」と書いてありました。

最近話題の本を読んで、読んだことに満足するのはデキないオトコの読書術。デキるひとは読後に行動するため本を読んでいました。読後の行動を重視するのは、もともと学びたいテーマがあるから。「この本を読む」理由が読む前から決まってる、戦略的な読書と言えます。デキるひと流、読後重視の読書術。今日から試してみてはいかがでしょうか。

目的のない読書は遊戯であって、読書ではない~エドワード・リットン

 

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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