ホンダが次期「フィット」に込める自信

最新鋭の寄居工場で生産、採算性を大幅向上

大ヒット車「フィット」の約6年ぶりとなるフルモデルチェンジは、日本のみならず世界の自動車業界が注目する(写真は2007年10月の新車発表会での現行「フィット」、撮影:鈴木 紳平)

「新型フィットの採算性は、従来モデルに比べてかなり良くなる」――。ホンダの片山行(かたやま・こう)常務執行役員四輪事業本部生産戦略担当は、この秋に全面改良(フルモデルチェンジ)を予定している次期「フィット」について、こう語る。

フィットはホンダの最量販車種。デザイン、室内空間、走行性能などコンパクトカーの中では、群を抜くと言ってもいいほど高い商品性を持ち、おひざ元の日本だけでなく世界中でヒットしている。まさにホンダを支える「屋台骨」だ。

そのフィットはこの秋のフルモデルチェンジで、新開発のハイブリッドエンジンを搭載。2012年度の車名別販売ランキングでトップに輝いたトヨタ自動車「アクア」以上のカタログ燃費を目論んでいる。ホンダの最量販車種が、性能や品質の向上と同時に採算性まで高めるというのだから、自動車業界にとっては注目すべき出来事だろう。

リーマンショックで稼働を凍結した工場が…

片山常務の自信の背景にあるのは、この7月に稼働する最新鋭の寄居工場(埼玉県寄居町)の存在がある。寄居工場は、もともと、輸出も想定した中大型自動車の混流生産工場として2010年の稼働を計画されたものの、リーマンショックを受け稼働を延期。市場構造の変化に対応するため、小型車専用工場として再設計された経緯がある。

「ここまでの道のりは平坦ではなかった」と振り返る片山常務だが、寄居工場を小型車専用の少品種大量生産工場としたことで、新型フィットのコスト構造は大きく改善した。空調システムの改良やコージェネ導入などで、生産1台当たりのエネルギー消費量は、現在の狭山工場比で3割以上削減している。

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