青森県で始動する、ものづくり企業と
物流事業者の連携による物流改革とは

青森県

もちろん、青森県に進出する企業への支援制度も充実している。

新設・増設時の設備投資に対する補助金のほか、雇用に対する奨励金や用地取得に対する支援に加え、電気料金の割引や税制優遇など、企業経営を手厚くサポートするメニューがそろっている。

ものづくり企業を支援する物流改革を推進

青森県では、企業の付加価値創造につながる取組も積極的に進めている。その一つが物流改革だ。2014年1月に策定した「青森県ロジスティクス戦略」は、2030年の青森県の将来像として、北東アジアにおけるグローバル物流拠点化を掲げている。

具体的な動きも始まっている。2015年には、ヤマト運輸と連携して総合流通プラットフォームによる輸送サービス「A!Premium(エープレミアム)」を開始した。同サービスでは、県内で採れた新鮮な農林水産品の輸送時間の短縮と鮮度・品質を保持した付加価値の高い物流を可能にしている。ヤマト運輸の輸送網を活用し、翌日午前中に、西日本地域を含む日本の人口の約9割をカバーするエリアへの配送を可能にした。さらに、アジア圏への最短翌日配送も可能だというから驚く。

青森県ではさらに、第2次産業分野における物流改革にも挑戦している。中小の製造業は経営資源が限られていることから、仕入れや発送などの物流業務が負担になることが多い。たとえばそこで、仕上げや仕分け・梱包などの業務を、物流事業者に委託することができれば、企業は本業であるものづくりに専念できるわけだ。

コア業務への特化を行うために、メーカーが一部の業務を物流事業者などにアウトソーシングするケースも増えている。青森県ではこれらの物流施設のほか、修理などを行うメンテナンスセンターやパーツセンターの立地促進を目指している。

現在「戦略的物流関連産業立地推進事業」を立ち上げており、すでに企業ニーズの調査などを開始。恵まれた立地環境を生かしながら、今後、青森県は国内有数の物流関連産業の集積地に育っていくことだろう。

インタビュー
青森県の立地を生かし、
戦略的に事業を拡大することができる

株式会社竜飛精工
代表取締役
花田 悟

株式会社竜飛精工(本社・東京都府中市)は、プラスチック金型の設計・製作から成形までを手がけている。1996年に、創業者の中村満氏(現・顧問)の出身地である五所川原市に青森工場を設立、2012年に同工場長の花田悟氏が社長に就任した。従業員35人のうち青森工場には21人が勤務しており、陣容、売上ともにメインになっている。「青森に進出したのは優れた人財の確保と工業用地が狙いでした」と花田氏は語る。その背景には、同社の技術開発体制があるという。「当社には現在、ベテランの技能者はいません。3Dデータと最新鋭のCAD/CAMマシンを活用し、高精度な金型を短納期で製作することが可能です」同社の平均年齢は、なんと約32歳。従業員の多くは県内の出身だ。女性の技術者も活躍している。さらに工場内はバリアフリーで、下肢障害のある設計者も働きやすい環境を整えているという。最近では高品質の金型が認められ、釣りに使うルアー、スポーツ用品、自動車の部品などの用途に向けた引き合いが増えている。「特定の業種に偏らず、バランスよく事業を拡大していきたいと考えています。その点で、東名阪のどのエリアにもすぐに行けるのは便利です。現在、県が推進している物流機能強化が進めば、当社の競争優位性もさらに高まると期待しています」と花田氏は話す。

 

お問い合わせ
青森県商工労働部 産業立地推進課
青森市長島1-1-1
 017-734-9381
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