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パナソニックの車載電池が
なぜ世界の自動車メーカーに選ばれるのか
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「電池のエネルギー密度が高まれば高まるほど、安全性や信頼性の維持が難しくなります。容量を決めるエネルギー密度、充電と放電の入出力速度、高温や低温の環境下でも問題なく使える安定性……、こうした電池の基本性能は互いに背反し、あちらを立てればこちらが立たずの『トレード・オフ』の関係にあります。電池開発はそれら機能を支える要素技術の特長を巧みに組み合わせ、トータルにバランスさせながら、お客様のニーズに合致した製品を作ることに難しさがあります」(武江総括)

電池の性能の中でもパナソニックが最も重視するのが「安全性」だ。人を乗せた自動車を動かし続けるには、当然大容量の電気エネルギーが必要になる。万が一のことがあれば車に乗る人の生命に直結する。

そのためリチウムイオン電池の生産現場では非常に高度な環境の管理が求められる。たとえば、ポケットに入れていたカギやコインのようなものでも、それを発生源とした極微量の金属微粉が空気中に拡散して製品に混入し、重大な影響を与えることすらあるという。パナソニックの電池工場では、生産の各工程において徹底した安全管理を行い、完成した電池にも何重もの事故を未然に防ぐ安全装置をセットしている。

「液晶テレビなどのデジタル分野ではコモディティ化が進み、日本のメーカーの優位性が失われてしまいましたが、電池の分野ではいまだ解明、解決しきれていないことが沢山あり、新たな技術を創出してそれをブラックボックス化し付加価値に換えていける領域が多く残っています。つまり、お客様が真に求める車載用電池のニーズに、まだまだ私たちは応えることができていません。しかし、だからこそ、この事業の将来の可能性は大きいと言えます。電気化学、電気回路、機械工学、ソフトウェアといった種々の専門技術を駆使しながらそれら知識をつなぎ合わせ、その継ぎ目に存在する見落としがちな専門分野のない技術やノウハウが、他社に真似することのできない強みとなるのです」と武江総括は語る。

異業種出身の社員も活躍
伸び続ける電池事業に求める人材とは

システム技術部
システム技術2課
吉田直剛

パナソニックでは若手の社員も第一線で数多く活躍している。システム技術部で働く29歳の吉田直剛氏は、以前も別の電機メーカーで据置型電池の開発にあたっていたが、「車載用の電池システムは、振動や衝撃、熱、安全性といった要求される性能が高いため、エンジニアとして挑戦しがいがある」との思いから、今年3月にパナソニックに中途入社した。現在、電池システムの安全設計に携わる。

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