マクドナルド、高価格セット再投入の皮算用 ゴールデンバーガーウィークに照準

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原田社長(写真)は、食材の共通化を進めることで「賢い利益を伴う戦略の第1弾」と説明した。

昨夏には2週間で値下げを余儀なくされたが…

ただマクドナルドの高価格品戦略には手詰まり感もある。

昨年夏に実施した「世界の★★★マック」キャンペーンでは発売当初、700円前後のセット価格を設定。しかし、売れ行き不振から、開始後わずか2週間あまりで100円近く値下げせざるをえなくなった。

そうした経験も踏まえて今回も実施する期間限定商品だが、価格は決して安くない。

「チキンてりたま」は単品価格340~380円、マックフライポテト(Mサイズ)やドリンク(同)を付けたバリューセット価格が650~700円(一部店舗除く、以下同じ)。「バーベキュービーフ」や「バーベキューチキン」もバリューセット価格で650円前後という値段設定になっている。

これは「ビッグマック」(単品290~340円、セット価格610~680円)や、「てりたま」(単品価格300~340円、セット価格610~660円)に比べても、同水準以上の価格設定だ。

「チキンてりたま」に使われるチキンは一般にビーフよりも安いイメージがある。ただ、商品開発を担当したメニューマネジメント部マネージャーの蕗澤拓(ふきざわ・たく)氏は、「チキンはモモ肉を使っており、実はそれほど原価はそれほど安くない」と事情を明かす。

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