改札や駐車場に広がる鉄道信号大手の応用力 女子鉄アナが「日本信号」の凄い技術力に迫る

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日本信号の塚本英彦社長(右)と久野知美さん(撮影:尾形文繋)
9月に入り、少しずつ秋らしい日が増えてまいりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?秋といえば、そう。鉄道の日ですよね。
今回は、10月14日の鉄道の日を前に、本連載で初の“鉄道関連会社”に突撃インタビュー!ご協力頂いたのは、日本の鉄道を支える信号システムや保守・運用など、幅広いサービスを提供し続けている日本信号さん。今年6月に就任された塚本英彦社長に特別にお時間を頂きました。こちらも、本連載初のこと…!緊張の趣で伺った先には、温厚な笑顔で迎えてくださる社長のお姿がありました。

 

技術系社長としてのこだわりも

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――さっそくですが、6月に社長に就任されたとのことで、ぜひ意気込みをお願いします。

歴史が長く、社会交通インフラでみなさんに喜んでもらえるような事業を営んできたというのは素晴らしいことですので、今後も継続、拡大していきたいと。ですから、第一義的には持続成長ができる会社にしなければいけないというのが、当面の私の課題ですね。

――社長はどのようなご経歴なんですか。

私自身は技術屋で、最初はいわゆる情報システム関係の設計・製造をしている事業所に配属になりました。当時世界で初めてだったと思いますが、磁気チケットを用いた航空会社の搭乗管理システムに携わりまして、その後、駅の自動改札が普及する流れの中で、そのシステムエンジニアリング業務を担当しまして、そのあと海外でもそういう業務をずっとやってきました。ですから、今も技術的なテーマに関してはかなりこだわりを持っています。

当社は鉄道の信号保安という、鉄道を安全に制御しながら事故のないようにコントロールするシステムを納めるのが基幹となる会社として始まりましたが、今は自動改札機や券売機などの駅に置いてある営業機器、道路交通の信号制御などさまざまな事業を行っています。例えば鉄道信号から来るいろいろな情報をそういった駅などの機器に反映させるなど、今は複合的に新しい技術を使ってサービスを生み出すことがどんどん増えてきています。

やはりこれからは、集約化されたシステムで最大限のサービスを提供するという考え方が必要です。私も「ワンストップ・ソリューション・プロバイダー」という造語を作らせてもらいましたが、鉄道だけとか、道路信号だけといった単一の事業だけでは分からない部分が私どもには分かるんじゃないかと。そういうノウハウを複合的に持っている会社は非常に少ないと思います。

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