大手学習塾3社、子どもを行かせるなら? まずは情報収集から始めよう

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大学受験、高校受験、中学受験、小学受験を考える際にも、このような視点が必要であり、ビジネスの最前線で活躍するパパやママはその視点を持つことができる。そこで、今回は、中学受験をひとつのサンプルにして、中学受験をするうえで大きな役割を果たす中学受験塾の分析を行っていこう。本稿が、お子さんを持つパパやママの情報収集、分析の視点を考えるうえで、ひとつの視点提供となれば幸いである。

この3月に私は、エクタス、SAPIX、早稲田アカデミーの入試報告会に参加してきた。その状況から、いくつかの分析を試みたい。

入試報告会には情報がたくさん!

でも、その前にひとつお話したいことがある。なぜ私は、入塾説明会ではなく、入試報告会に参加したのか。

それは、入塾説明会に参加することには、あまり意味がないからだ。入塾説明会とは、企業でいえば、企業説明会である。ビジネスの最前線で活躍する皆さんであればご存じのとおり、企業説明会はよいことしか言わず、悪いことは言わない。新卒の学生や転職希望者に夢を与えはするが、正直、その企業の実態を説明しているとはとても言い難い。

企業説明会で感動してうなずいているような就職希望者を採用してはいけない。ブラック企業が「ソルジャー」として採用したいなら話は別だが、そういう人材を採用しても戦力にはならないからだ。なので、入塾説明会に参加しても有意な情報はそれほど得られない。だから、今回も、私は入塾説明会には参加しなかった。

一方で、入試報告会は企業でいう決算報告会である。もちろん決算報告にお化粧がないとは決して言わないが、企業説明会と比較すればずいぶんましで、その企業の姿がまだ見える。入試報告会も同様で、本科生ではない講習受講者を合格者にカウントする場合もまれにあるが、それでもずいぶん各塾の実態を理解することができる。

では、今から各塾の入試報告会の様子をお話ししたうえで、今回訪問した3塾の比較分析を行ってみよう。

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