ギター名門ギブソンの“仰天"TOB会見 買収先のティアック社長とロックで競演

拡大
縮小

ジャスキヴィッツ会長は「私どものマーケティングノウハウを提供できれば、ティアックはさらにパワフルになる」と強調する。

ティアックの英社長も「マーケティングのノウハウは、日本と米国メーカーでは差がある。アプローチに対する考え方が違う。提携により、日本メーカーが弱いと言われているマーケティング、『技術がありながら、なぜ(世界市場では負け組になる)』という部分を補っていけると思う。ギブソン流のマーケッティングノウハウを取り入れていくことで、ティアックは飛躍できるのではないか」と意気込む。

ユーザーからはギブソンの買収劇に「ビビった」の声も

米国市場において、両社の管理部門を相互利用することでコスト削減を徹底するなど、合理化の促進も想定できそうだ。「収益性を上げていくことも重要だ。オンキョーを含めた3社が連携することで、様々なコスト削減をどんどん進めていきたい」と英社長は話す。

名門ギターメーカーによる今回の買収劇は、ネット上などで早くも話題になっている。「ギブソンは知っているけど、これは大変なことなの?」「ギブソンがティアックを買収すると聞いて、ビビった」――。

レコーディング機能を搭載したギターを開発するなど、ミュージシャンが驚くような製品を投入する提携となるか。

4月1日からの株式市場での反応が明らかになる前に、音楽業界関係者の期待は早くも膨らんでいる。
 

梅咲 恵司 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT