「和牛と国産牛」本当の違いを知っていますか ブランド牛ですら明確な定義はない

拡大
縮小

一般的に有名ブランドの牛の育つ場所の特徴として、寒暖差の激しい盆地で、軟水のおいしい水のある地域が多いことがあげられる。そのため、「米どころにはいい牛がいる」「盆地に名牛あり」と昔から言い伝えられてきた。

それぞれのブランドの基準

肥育農家によっても各「ブランド」の定義はさまざまだ。以下に書くのは、全国4大ブランドとその定義である。

・神戸牛

兵庫県の「但馬牛」を素牛として、生まれ、育ち、出荷が兵庫県であり、認定された肥育生産者の下、未経産牛でBMS値6(等級4)以上、歩留まりA、B等級、枝肉重量がメス牛は230~470キロ、去勢牛は260~470キロ。

・松阪牛

松阪牛は、生産区域が「旧22市町村(市町村数は2004年11月1日現在)で対象牛は「生後12ヶ月齢までに松阪牛生産区域に導入され、松阪牛個体識別管理システムに登録された黒毛和種、未経産の雌牛」。肥育期間は「生産区域でのみ肥育され生産区域での肥育期間が最長・最終」などのシステムの条件を満たし出荷されたものと定められている(松阪牛協議会)。

・近江牛

滋賀県内で肥育された期間が最も長い黒毛和種でメス牛またはオスの去勢牛。中でも

1.「近江牛」の中でも、枝肉格付がA4、B4等級以上のもの

2. 協議会の構成団体の会員が生産したもの

3. 滋賀食肉センターまたは東京都立芝浦と畜場で屠畜・枝肉格付されたもの

上記のものを近江牛生産・流通推進協議会より「認証 近江牛」として認定する制度がある。

次ページ米沢牛の定義は?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT