知らないと損。4月から自動車保険が大改訂 事故を起こすと、保険料は大幅値上げに

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そうした損得の目安を計算するための保険料概算ソフトを各保険会社は開発しており、代理店に問い合わせれば、わかるようになっている。また、損保ジャパンがドライバー向けに作成した「よく分かる等級制度のお話」と題したパンフレットも新制度を理解するうえで参考になる。

事故を起こさない努力が必要

事故を防ぐためのスマートフォンを用いた無料のアプリケーションも、「Safety Sight」(損保ジャパンと日本興亜損保)、「サポNAVI」(あいおいニッセイ同和損保)、「スマ保」(三井住友海上火災)などの名称で各社が導入している。

かつて損保会社にとってドル箱だった自動車保険は、高齢者ドライバーの増加や事故率の上昇などで「赤字商品」に陥っている。そうした事情が制度改革および値上げの背景にあるだけに、今後もさらに値上げが行われる可能性がある。月並みな表現ではあるが、今まで以上に安全運転を心がけ、事故を起こさないことが、保険料アップから身を守るための最善の策になる。

岡田 広行 東洋経済 解説部コラムニスト

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おかだ ひろゆき / Hiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、解説部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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