「シェール革命」、石油メジャーはこう見る 仏トタルの探査・開発部門トップに聞く

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イクシス・プロジェクトにおけるLNG液化施設の完成予想図

さらにトタルは、太陽光発電パネルの子会社(2011年に買収)であるサンパワーを通じ、太陽電池業界でも世界のリーダー格となっており、日本においてもとりわけ住宅向けに高性能の太陽光発電パネルを長年提供している。

国際石油開発帝石と組んだ豪イクシス・プロジェクトも順調

――豪州で国際石油開発帝石(INPEX)と共同で行っているイクシスLNGプロジェクトの将来性と、初のオペレーターとなったINPEXの実力をどう評価するか。

これは非常にチャレンジングなプロジェクトであり、総投資額が340億米ドルに及ぶ非常に大規模なプロジェクトでもある。

プロジェクト自体は極めて順調だ。われわれは2012年1月に正式にプロジェクトを立ち上げたが、工事の執行は16年の完工に向けてスケジュールどおりに進展している。200億米ドルのプロジェクトファイナンスも最近、最終合意に達した。そのことは銀行業界のこのプロジェクトに対する信頼の高さを証明している。

オペレーターのINPEXと当社は過去40年間にわたり、さまざまな形で共同事業を行ってきた。インドネシアやカナダ、アブダビなどで大規模な合弁事業を行っている。

トタルは、多くのオフショアプロジェクトを含め、大規模なプロジェクトを運営するための専門的知見や経験を持っており、イクシスでの合弁事業にそれをもたらすことができる。INPEXとトタルの強みを組み合わせることで、プロジェクトを成功に導くことに自信を持っている。

(ダリカレール氏の写真は今井康一が撮影)

中村 稔 東洋経済 編集委員
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