月額500円「LINEモバイル」は躍進できるか 「大本命」だが販売体制などに課題も

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もう1つは「コミュニケーションフリー」プラン。LINEのほかに、SNSのツイッターやフェイスブックの通信量がカウントされず、使い放題となる。LINEとSNSを頻繁に使う層を意識したものだ。

「MVNOユーザーを調査した結果、『データの上限を超えると通信速度が極端に遅くなり、途端にSNSが使えなくなる』ことへの不満が膨大にあることがわかった。そこで、月の途中で上限を超えてもツイッターやフェイスブックをいつも通り使えるようにした」(舛田氏)。

このプランは動画鑑賞やゲームをするヘビーユーザー層も意識している。最低価格が月3ギガバイトのデータ通信にSMSをつけたもので月額1110円。最高価格が月10ギガバイトに音声通信をつけた3220円だ。

端末ラインナップは8種類

端末ラインナップは1万円半ばから約5万円まで

ドコモのインフラを利用するため、通信エリアはドコモと同等。通信速度(理論値)は下り毎秒375メガビット、上り毎秒50メガビットだ。

ただ、MVNOは昼休みなど、利用が集中する時間に通信速度が遅くなりがち。実際の速度はどうなのか。LINEモバイルの嘉戸彩乃(かど・あやの)社長は「使われ方によって変動するが、快適な通信環境になるように注視していく」と明言を避けた。

端末については、9月5日から限定2万台の先行販売を開始。本格的な販売は10月からを予定している。ラインナップは、シャープ製や富士通製など8機種のスマホを用意した。

価格は1万3800円~4万9800円。1万円台の機種は初心者向け、3万~4万円台の機種はヘビーユーザー向けと位置付けている。「メーカーとの交渉の進捗次第で新機種を出していきたい」(舛田氏)。もちろん、通信に必要なSIMカードだけでも契約でき、それを自分のスマホに挿して利用することも可能だ。

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