「悲観論」にとらわれる人は絶対成功しない 出口治明×木暮太一の「白熱対談」

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出口:うーん、僕は基本的に「来るものは拒まず、去る者は追わず」なんです。人間関係は受動的ですね。僕は講演の前後に必ず名刺交換をするのですが、そのアドレスにメールを送ってきてくださったり、あるいはツイッターやフェイスブックで質問してくださる方がいるわけです。それで、おもしろい質問やコメントが来て、おもしろいやり取りができると、会ってみたいと思うじゃないですか。そういう人に、「この日が空いているんですが飲みませんか」と声をかけるのです。偶然の出会いの中で、それこそ肩肘張らずにお付き合いする機会を作っていますね。

木暮:では、ものすごく闇ってる人が近付いてきたらどうしますか?

悲観論は歴史上全敗している

出口:僕は多分、闇っている人をおもしろいと思わないんでしょうね。今まで出会いませんでしたから。

会場:(笑)

出口:先ほど言ったように悲観論は歴史上全敗しているし、いろいろな統計を見て、世界でいちばん悲観的なのは日本人だというファクトもあります。ですから、「この闇ってる人は、歴史もファクトも知らないんだな」と思うので興味が湧かないんじゃないでしょうか。

木暮:闇ってる人を自動的にフィルタリングするんですね。

出口:というより、僕は本当にeasy goingで、基準は「楽しいか楽しくないか」だけなんですよ。もちろん思いのほか楽しくないときもありますが(笑)、自分で選んだことですから後悔はしません。この本を読んだらおもしろそうだとか、この場所に行ったら楽しそうだとか、だいたい楽しい、面白いという基準で選んでいます。

木暮:自分の感性に従って、あまり難しく考えないということですね。

出口:「この人と友達になると得するか損するか」なんて考えず、自分の気持ちに正直になったほうが人生楽しいですよ。

木暮:そうですね。でも、僕は最近人付き合いのスタンスが少し変化していて。実は、ちょっと前まで自分はものすごく根暗だと思っていたんですよ。

出口:ええっ、全然そんなことないじゃないですか。……あ、そう言えば僕も、一時期自分のことを根暗だと思っていましたね。

会場:(笑)

木暮:お互いに自分のことはわからないものですね(笑)。それで、自分は根暗だと思っていたので、元気がよすぎる人と知り合いになっても勢いに押されて「あ、僕はいいです」ってコミュニケーションの土俵から降りていたんです。でも、最近は土俵際で踏ん張って付き合うようにしていて。そうするとやっぱり新しい出会いになるんですよね。気がつくと、その人の超積極的な人付き合いに自然と染まっていたり……。最初から拒絶せずに染まってから判断すればいいかな、というような気持ちになってきました。

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