外国人買い継続、日経平均は年末1万5000円も マネックス証券 チーフ・ストラテジスト広木隆氏に聞く

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――株高を支えているのは「アベノミクス」への期待だけでしょうか。

 先高感が勢いを増しているのは、「アベノミクス」期待に、米国を中心とする世界規模での経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)改善、という好材料が重なっているからだ。 

なかでも、米国景気は住宅市場の底入れや雇用回復などを背景に、個人消費が底堅さを取り戻した感がある。企業業績も堅調に推移している。だが、過度には強くない「ゴルディロックス・エコノミー」の状態といえる。このため、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融緩和策を継続。こうした当局のスタンスがニューヨークダウの史上最高値更新の一因だ。

5月前後の調整局面入りはあるのか

――「5月に売れ(セル・イン・メイ)」の格言通り、国内企業の3月期決算の発表がピークを迎えた後に、日本株の調整局面入りを予測する市場関係者も少なくありません。

 円安進行によって、日本企業の業績がどの程度改善するかが相場の先行きを占うカギになる。4月末から5月中旬に本格化する決算発表で来2014年3月期見通しを確認し、それを好感して上昇した後は、いったん調整をするかもしれない。

もっとも、今年は例年と異なり、「小休止」程度にとどまるだろう。というのも、来年4月の消費税増税を控え、政府には夏場の景況感を強めに保っておきたいとの意向があると見られるからだ。 

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