外国人買い継続、日経平均は年末1万5000円も マネックス証券 チーフ・ストラテジスト広木隆氏に聞く

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27日から相場は実質新年度入り。目先は欧州の問題が燻り続けているが、今後の相場はどうなるか。マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木 隆氏に聞いた(聞き手:松崎 泰弘)。

アベノミクスへの期待は容易に終わらない

――黒田東彦総裁の下で日銀の新体制が始動しました。

これから強力な金融緩和がスタートする。「株価にはすでに織り込まれている」との指摘もあるが、そうは思わない。1回限りのイベントではなく当面、緩和状態が続くからだ。これで材料出尽くしとはならないだろう。

岩田規久男副総裁は「リフレ派」の代表格だ。黒田総裁も金融緩和論者の1人だ。緩和を続けることでインフレを起こせるかどうかをめぐっては、いまだに理論的な説明がなされていないものの、ある程度はすでに成功したといえるのではないだろうか。円安・株高の進行がその証しだ。 

 円相場の下落に伴い、駆け込みの旅行需要も増加している。輸入品を扱う店には、「いつ値上げするのか」との問い合わせが来ている。一方、企業側も賃上げを本格的に検討し始めた感がある。なかでも、真っ先に手を挙げたのがローソン。従業員の給料が上がらなければ消費も盛り上がらない。

だから、率先して従業員に利益を還元することで、消費意欲を高めようとの判断がありそうだ。マーケットだけでなく、企業や消費者にもインフレ期待がジワジワと出てきているのだ。「アベノミクス」によってもたらされた期待は、さらに膨らむだろう。

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